FPソフトウエア研究所
FPソフト 「 ポートフォリオ理論によるアセット・アロケーション 」
説明書
商品番号 : A007000
タイトル : ポートフォリオ理論によるアセット・アロケーション
分野 : 資産運用
ファイル名 : a007000.xlsm
発売日 : 2010/08/19 Version 4.02
目次
1.画像と印刷見本
2.概要
3.使用方法
4.備考
6.サポートと連絡先
7.使用許諾
8.履歴
■ 画像 画像をクリックすると大きく表示されます。
投資機会集合
有効フロンティア グラフ
最適ポートフォリオT グラフ
最適ポートフォリオU グラフ
オプション
< 画面分割例 > 縦2画面
「最適ポートフォリオT」 と 「最適T(グラフ)」
のシートの両方を表示する。
■ 印刷見本 (PDFファイル)
投資機会集合:
2.概要
本ソフトウエアは、ポートフォリオ理論によるアセット・アロケーション選択のシミュレーションを行います。
資産運用を行う際には、ポートフォリオのアセット・アロケーション(資産配分)がたいへん重要となります。
本ソフトウエアでは、ポートフォリオ理論に基づいたシミュレーションを行い、投資家の方々のアセット・アロケーションの選択をサポートします。
エクセルのソルバー機能を使用していますので、エクセルに慣れていらっしゃる方にお勧めいたします。
《 主な特徴 》
・ 投資機会集合のグラフ表示
資産クラスの相関係数等のデータを入力すると、ポートフォリオ全体でのリスクと期待リターンの分布状況を表す投資機会集合のグラフが表示されます。
6個までの資産クラス数に対応します。 相関係数等のデータは3セットまで保存、呼出ができます。
・ 効率的ポートフォリオの検索、有効フロンティア(近似曲線)の計算
目標期待リターンを設定すると、効率的ポートフォリオを検索し、資産配分等を表示します。
また、その効率的ポートフォリオから、有効フロンティアの推定2次近似曲線を求めます。
・ リスク資産の最適ポートフォリオの検索
効用関数を用いて、効用が最大となる最適ポートフォリオの検索を行い、資産配分等を表示します。
・ 安全資産+リスク資産の最適ポートフォリオの検索
分離定理にしたがい、安全資産とリスク資産を分けた場合の最適ポートフォリオ(接点ポートフォリオ)を検索し、資産配分等を表示します。
安全資産とリスク資産の投資比率の決定には、効用関数を使う方法と投資比率を直接指定する方法があります。
・ 効用関数の定義、効用無差別曲線の表示
最適ポートフォリオの決定の際には、効用関数を定義して、3種類の効用の値に対応した効用無差別曲線をグラフ表示することができます。
・ 入力項目はわかりやすく簡単です。
入力項目をなるべく少なくして、簡単にシミュレーションができるように設計いたしました。
また、お客様独自のデータや設定の保存を行うことができるなど、柔軟さも備えています。
・ その他
入力の際には、説明のコメントが表示されますのではじめてでも安心してご使用いただけます。またコメント表示 ON/OFFを簡単に切り替えることができます。
1画面、縦2画面、横2画面の切替が簡単にでき、確認や比較がスムーズに行なえます。
◇ 起動
・"a007000.xls" ファイルをダブルクリックすると起動します。
または、エクセルを起動してメニューバーの[ファイル(F)]→[開く(O)] をクリックして"a007000.xls" ファイルを開きます。
・マクロの有効/無効を聞いてきた場合には、「マクロを有効にする(E)」を選択してください。 画面が開きます。
・ 画面中央に「画面」ツールバーが現れます。
これはマウスの左ボタンを押しながら、画面上部の他のツールバーと同様の位置に移動できます。
・ツールバー左側のボタンで、画面構成を「1画面」、「縦2画面」、「横2画面」の中から選択することができます。
使用例 : 縦2画面を選び、「最適ポートフォリオT」シートに入力しながら「最適ポートフォリオT-グラフ」シートを見る。
・右上に赤色のマークの入っている箇所は、入力の際の説明のコメントが表示されます。ツールバー右側の「コメント表示ON」/「コメント表示OFF」ボタンで、画面にこのコメント表示を出すかどうか選択できます。
◇ 各シート共通の手順
・ まず 「投資機会集合」シートの〔更新〕、または他のシートの〔 リセット 〕ボタンを押してください。
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と |
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の欄は初期データが表示されます。 |
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・ 入力する項目は、次の背景の色がついた箇所です。
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の欄は必要に応じて記入してください。 |
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の欄はいくつかの選択肢の中から1つを選んでください。 |
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まずこの欄をクリックすると右下に選択用のボタンが出現します。それを押すと選択肢が表示されますので、その中から1つを選んでください。 |
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の欄は、 |
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の選択により、入力する必要がない箇所です。 |
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※ 入力に際し、単位は自動的に付加されます。数字のみ入力してください。
・ 右上に赤色のマークの入っている箇所は、説明のコメントが表示されます。
入力の際ご参考になさってください。
ツールバーの右側の「コメント表示ON」 / 「コメント表示OFF」で、画面にコメント表示を出すかどうか選択できます。
・ 初期データ
本ソフト購入時には、「投資機会集合」シートの【アセットデータの設定】の項目(期待リターン、リスク、相関係数など)に、初期データとして GPIFやKKR(注) のデータが登録されています。
「オプション」シートでこの初期データを変更することができます。
お客様の使用する相関係数等のデータによっては、本ソフト購入時の初期データでは効率的ポートフォリオの検索などができない場合があります。
その際は状況に応じ初期データの設定を「オプション」シートで書き換えてから、ご使用ください。
(注) GPIF-年金積立金管理運用独立行政法人 KKR-国家公務員共済組合連合会
・ グラフ表示
データによっては、グラフ内のラベルが重なってしまう場合があります。その際は、重なっているラベルをマウスでクリックし、そのまま移動して重なりを回避してください。
また、それぞれのグラフの表示設定は、エクセルの機能で変更することができます。
・ 印刷
エクセルの機能を使用して印刷してください。印刷プレビューを行うと印刷イメージが現れます。A4用紙で印刷されるように設定しています。
そのまま印刷してよければ、[ 印刷(T) ] で印刷が開始します。
[ 閉じる(C) ] で印刷を中止することもできます。
また、全部ではなく一部を印刷したい場合は、次のような手順で印刷範囲を指定してください。
1.キーボードまたは、マウスで印刷範囲を選択。
2.エクセルのメニューバーから [ ファイル(F)->印刷範囲(T)->印刷範囲の設定 (S) ] を実行。
◇ 各シートの説明
● 「投資機会集合」 シート
【アセット・データ設定】
本ソフト全体で使用するアセット・データをここで設定します。
データ入力後、〔更新〕ボタンを押すと、ポートフォリオ全体の期待リターンおよびリスク(標準偏差)を求め、その分布を [投資機会集合]のグラフに表します。
◎資産クラス数
2〜6までの資産クラス数を選択します。
◎資産クラス名
本ソフト中で使用する資産クラスの名前を入力します。
◎期待リターン
該当する資産クラスの期待リターン(期待収益率)を入力します。 (年率)
◎リスク
該当する資産クラスのリスク(標準偏差)を入力します。
◎相関係数
相関係数のマトリックスを設定します。
黄色の背景の欄に、対応する資産クラス間の相関係数を入力してください。
(白色の背景の欄は自動的に更新されますので入力は不要です。)
〔更新〕ボタン
〔更新〕ボタンを押下すると、設定されたアセットデータをもとに、3000個のランダムな資産配分のシミュレーションを行い、[投資機会集合]グラフを表示します。
同時に、他のシートを初期化します。
【アセット・データ設定】の項目の数値を変更した場合には、必ずこの〔更新〕ボタンを押下してください。
〔データA〕・〔データB〕・〔データC〕ボタン
〔データA〕〔データB〕〔データC〕のボタンを押下すると、「オプション」シートに保存されているそれぞれのアセット・データを表示します。
その後、〔更新〕ボタンを押下すると、呼び出したデータが[投資機会集合]グラフや他のシートに反映されます。
[投資機会集合]グラフ 〜 リスクとリターン分布
設定された資産クラスで構成される、投資可能なポートフォリオの集合です。
実際には、ランダムな資産配分のデータを3000個発生させて、各々のリスク(標準偏差)と期待リターンを計算し、散布図として表現したものです。
【ポートフォリオのリスクとリターン】
投資にあたっての資産配分を指定し、ポートフォリオ全体のリスクとリターンを求めます。
◎資産配分
[合計]欄が ”100% ” になるように投資比率を%単位で設定してください。
※ 〔更新〕ボタン押下の直後は、資産クラス数に応じた投資比率が初期値として自動的に入力されます。
この初期値は、「オプション」シートにて変更することができます。
〔グラフOn/Off〕ボタン
[資産配分]を設定して、この〔グラフOn/Off〕ボタンを押下すると、その配分で投資した場合のリスクとリターンの位置が、[投資機会集合]グラフ上に、赤色の◆で表示されます。
ボタンを押下するごとに、On/Off が反転します。
● 「有効フロンティア」 シート
特定の期待リターンのもとでリスクを最小化したポートフォリオ、または特定のリスクのもとで期待リターンを最大化したポートフォリオを、効率的ポートフォリオといいます。
この効率的ポートフォリオの集まりが、有効フロンティアです。
このシートでは、効率的ポートフォリオの検索、および有効フロンティアの近似曲線を求めます。
グラフは、「有効フロンティア-グラフ」シート(タブ名「有効(グラフ」)に表示されます。
【効率的ポートフォリオ】
目標期待リターンを5個設定し、その条件で効率的ポートフォリオを検索します。
◎目標期待リターン
目標期待リターン を5個設定し、〔効率的ポートフォリオの検索〕ボタンを押下してください。
目標期待リターンの値が実現不可能な値に設定されると、左側に「FAIL」と表示されます。目標期待リターンのMAX, MIN の値を参考にして、数値を変更し再度〔効率的ポートフォリオの検索〕ボタンを押下してください。
〔効率的ポートフォリオの検索〕ボタン
目標期待リターン を設定し、〔効率的ポートフォリオの検索〕ボタンを押下してください。
目標期待リターンに対応した効率的ポートフォリオを検索し、計算値(期待リターン・リスク)と資産配分を表示します。
またこれにより、有効フロンティアの近似曲線を求めます。
目標期待リターンの値が実現不可能な値に設定されると、左側に「FAIL」と表示されます。目標期待リターンの値を変更して再度〔効率的ポートフォリオの検索〕ボタンを押下してください。
検索には、エクセルのソルバー機能を使用しています。
検索ができずに途中で止まってしまう場合は、本ソフトに付属の ”SETTING.pdf” をご参照の上、エクセルの再設定を行ってください。
なお、「有効フロンティア-グラフ」シートのグラフ上に、この効率的ポートフォリオと有効フロンティアの近似曲線を表示します。
【有効フロンティアの2次近似曲線】
【効率的ポートフォリオ】項目で求めた効率的ポートフォリオ5個を使用して、有効フロンティアの2次近似曲線( y = a*x^2 + b*x + c)のa, b, c の値を算出します。
「有効フロンティア-グラフ」シートのグラフ上に、この近似曲線を表示します。
● 「有効フロンティア-グラフ」 シート
「有効フロンティア」シートに対応したグラフを表示します。タブ名は、「有効(グラフ)」 です。
“ 縦2画面 ” で、「有効フロンティア-グラフ」シートと「有効フロンティア」シートを並べて使用する場合、
左側に「有効フロンティア-グラフ」シート、
右側に「有効フロンティア」シート
を置いてください。
反対の位置にすると、「有効フロンティア」シートで〔リセット〕ボタンを押したときに、「有効フロンティア-グラフ」シートが「有効フロンティア」シートに変わってしまいます。
〔効率的ポートフォリオ〕ボタン
〔効率的ポートフォリオ〕ボタンを押下すると、「有効フロンティア」シートのデータに基づいて検索された効率的ポートフォリオを緑色の▲でグラフ上に表示します。
ボタンを押下するごとに、表示のOn/Off が反転します。
〔有効フロンティア(近似曲線)〕ボタン
〔有効フロンティア(近似曲線)〕ボタンを押下すると、「有効フロンティア」シートのデータに基づいた近似曲線をグラフ上に表示します。
ボタンを押下するごとに、表示のOn/Off が反転します。
● 「最適ポートフォリオT」 シート
リスク資産のみの場合の最適なポートフォリオの選択についてのシミュレーションを行います。
有効フロンティア上のポートフォリオのうち、効用が最大となるのが最適ポートフォリオです。
このシートに関するグラフは、「最適ポートフォリオT-グラフ」シート(タブ名「最適T(グラフ」)に表示されます。
なお、安全資産とリスク資産との組合せの場合には、「最適ポートフォリオU」シートをご使用ください。
【効用関数と効用無差別曲線】
[効用関数]
投資家の一般的な意思決定モデルを数式で表現します。
効用(U)の値が大きいほど投資家の満足度が高くなります。
λ(リスク拒否度)とC(コスト)は、投資家の嗜好や状況等に応じて、数値を設定します。
◎λ(リスク拒否度)
投資家がリスクを嫌う度合いを数値で表したものです。リスクを嫌うほど大きい値をとります。
λ>0 リスク回避者
λ=0 リスク中立者
λ<0 リスク愛好者
一般的な、年金資産運用などでは、 0.05 程度の値をとっています。
◎C(コスト)
手数料など売買等に係る費用です。
年率のリターン(マイナスのリターン)に換算して入力してください。
たとえば、ポートフォリオの半分(1/2)を入れ替えるコストが2%かかり、これを4年に1度実行する場合には、 「0.25」と入力します。
0.25 ( = 1/2 x 2 [%] x 1/4 )
コストを考慮しない場合には、0(ゼロ) を入力してください。
[効用無差別曲線]
効用関数でU(効用)を一定とし、R(期待リターン)をY軸、σ(リスク)をX軸にしたリスク・リターン平面で描画したものが効用無差別曲線です。
1つの効用無差別曲線は投資家の満足度が同じであり、
また、効用値が高い効用無差別曲線ほど投資家の満足度が高いことになります。
ここで、効用の値を3つまで指定することができ、
その値に基づいた効用無差別曲線を「最適ポートフォリオT-グラフ」シートのグラフ上に表示します。
◎U(効用)
U:効用 の数値を3個指定してください。
「最適ポートフォリオT-グラフ」シートに、このデータに基づいた効用無差別曲線を表示します。
【最適ポートフォリオ】
有効フロンティア上で効用が最大となるポートフォリオが、最適ポートフォリオです。
ここでは、最適ポートフォリオを検索し、資産配分やポートフォリオ全体のリスク、リターン、効用を表示します。
〔最適ポートフォリオの検索〕ボタン
〔最適ポートフォリオの検索〕ボタンを押下すると、最適ポートフォリオを検索し、資産配分やポートフォリオ全体のリスク、リターン、効用を表示します。
検索には、エクセルのソルバー機能を使用しています。
検索ができずに途中で止まってしまう場合は、本ソフトに付属の ”SETTING.pdf” をご参照の上、エクセルの再設定を行ってください。
なお、「最適ポートフォリオT-グラフ」シートのグラフ上には、ここで求めた最適ポートフォリオと、最適ポートフォリオ選択時の効用無差別曲線を表示します。
● 「最適ポートフォリオT-グラフ」シート
「最適ポートフォリオT」シートに対応したグラフを表示します。タブ名は、「最適T(グラフ)」 です。
“ 縦2画面 ” で、「最適ポートフォリオT-グラフ」シートと「最適ポートフォリオT」シートを並べて使用する場合、
左側に「最適ポートフォリオT-グラフ」シート、
右側に「最適ポートフォリオT」シート
を置いてください。
反対の位置にすると、「最適ポートフォリオT」シートで〔リセット〕ボタンを押したときに、「最適ポートフォリオT-グラフ」シートが「最適ポートフォリオT」シートに変わってしまいます。
〔効用無差別曲線〕ボタン
〔効用無差別曲線〕ボタンを押下すると、「最適ポートフォリオT」シートのデータに基づいた、3個の効用無差別曲線をグラフに表示します。
ボタンを押下するごとに、表示のOn/Off が反転します。
〔最適ポートフォリオ〕ボタン
〔最適ポートフォリオ〕ボタンを押下すると、
「最適ポートフォリオT」シートのデータに基づいた、
最適ポートフォリオ(赤色の◆)と、最適ポートフォリオ選択時の効用無差別曲線が、グラフ上に表示されます。
なお、ボタンを押下するごとに、グラフ表示のOn/Off が反転します。
「住宅ローン」シートで入力された条件に基づいた、住宅ローン A、B、C および合計 の返済予定表です。
毎回の返済額と借入残高の一覧表で、住宅ローン控除額の計算に使用する「年末借入残高」は太字で表示します。
〔 枠固定On/Off 〕ボタンでは、 On で、上側の枠を固定したまま、表を上下にスクロールすることができます。 Off で固定が解除されます。On/Off は、ボタンを押すごとに転換します。
● 「最適ポートフォリオU」 シート
投資対象が安全資産とリスク資産両方である場合の最適ポートフォリオの選択について、[分離定理]に基づきシミュレーションを行います。
この場合は、次の2つの決定を各々別々に行うことができます。
@リスク資産のアセット・アロケーションの決定。
A安全資産とリスク資産の最適な投資比率の決定。
このシートに関するグラフは、「最適ポートフォリオU-グラフ」シート(タブ名「最適U(グラフ)」)に表示されます。
なお、リスク資産のみの場合には、「最適ポートフォリオT」シートをご使用ください。
* 分離定理(Separate Therem) [James Tobin "Liquidity Preference as Behavior Toward Risk(1958)"]
【リスク資産のアセット・アロケーション : 接点ポートフォリオ】
安全資産の期待リターン:Rf を設定し、接点ポートフォリオを求めます。
接点ポートフォリオでの資産配分が、リスク資産の最適なアセットアロケーションになります。
◎安全資産の期待リターンRf
一般には、定期預金や国債の利率を参考にして指定します。単位は、%です。
この値を指定して、〔接点ポートフォリオの検索〕ボタンを押下してください。
〔接点ポートフォリオの検索〕ボタン
安全資産の期待リターン:Rf を指定し、〔接点ポートフォリオの検索〕ボタンを押下すると、接点ポートフォリオの資産配分および、リスクと期待リターンの計算値を表示します。
検索には、エクセルのソルバー機能を使用しています。
検索ができずに途中で止まってしまう場合は、本ソフトに付属の ”SETTING.pdf” をご参照の上、エクセルの再設定を行ってください。
なお、ここで求めた接点ポートフォリオと有効フロンティアを、「最適ポートフォリオU-グラフ」シートのグラフ上に表示します。
【安全資産とリスク資産の投資比率】
【安全資産とリスク資産の投資比率】を決めるのに、
効用関数を用いる方法と、直接投資比率を指定する方法があります。
<効用関数を用いて決定する方法>
有効フロンティア(Rf と、接点ポートフォリオを結ぶ直線)と、効用が最大となる効用無差別曲線との接点(最適ポートフォリオ)を求め、これにより、安全資産とリスク資産の投資比率も決まります。
効用関数と効用無差別曲線
[効用関数]
投資家の一般的な意思決定モデルを数式で表現します。
効用(U)の値が大きいほど投資家の満足度が高くなります。
λ(リスク拒否度)とC(コスト)は、投資家の嗜好や状況等に応じて、数値を設定します。
◎λ(リスク拒否度)
投資家がリスクを嫌う度合いを数値で表したものです。リスクを嫌うほど大きい値をとります。
λ>0 リスク回避者
λ=0 リスク中立者
λ<0 リスク愛好者
一般的な、年金資産運用などでは、 0.05 程度の値をとっています。
◎C(コスト)
手数料など売買等に係る費用です。
年率のリターン(マイナスのリターン)に換算して入力してください。
たとえば、ポートフォリオの半分(1/2)を入れ替えるコストが2%かかり、これを4年に1度実行する場合には、 「0.25」と入力します。
0.25 ( = 1/2 x 2 [%] x 1/4 )
コストを考慮しない場合には、0(ゼロ) を入力してください。
[効用無差別曲線]
効用関数でU(効用)を一定とし、R(期待リターン)をY軸、σ(リスク)をX軸にしたリスク・リターン平面で描画したものが効用無差別曲線です。
1つの効用無差別曲線は投資家の満足度がおなじであり、
また、効用値が高い効用無差別曲線ほど投資家の満足度が高いことになります。
ここで、効用の値を3つまで指定することができ、
その値に基づいた効用無差別曲線を「最適ポートフォリオU-グラフ」シートのグラフ上に表示します。
◎U(効用)
U:効用 の数値を3個指定してください。
「最適ポートフォリオU-グラフ」シートで、このデータに基づいた効用無差別曲線を表示することができます。
〔投資比率決定〕ボタン
〔投資比率決定 〕ボタンを押下すると、安全資産とリスク資産の、効用が最大となる投資比率、リスクやリターン、効用の値を算出します。
これに基づいて、「最適ポートフォリオU-グラフ」シートのグラフ上に最適ポートフォリオを表示します。
<投資比率を指定する方法>
安全資産の投資比率を指定すると、リスク資産の比率および最適ポートフォリオを決定することができます。
◎投資比率:安全資産
安全資産の比率を指定します。 0〜100%の範囲。
リスク資産の比率は、自動的に決定します。
〔投資比率決定〕ボタン
安全資産の投資比率を設定し、〔投資比率決定 〕ボタンを押下すると、リスク資産の比率、リスクやリターンの値を算出します。
これに基づいて、「最適ポートフォリオU-グラフ」シートのグラフ上に最適ポートフォリオを表示します。
● 「最適ポートフォリオU-グラフ」 シート
「最適ポートフォリオU」シートに対応したグラフを表示します。タブ名は、「最適U(グラフ)」 です。
“ 縦2画面 ” で、「最適ポートフォリオU-グラフ」シートと「最適ポートフォリオU」シートを並べて使用する場合、
左側に「最適ポートフォリオU-グラフ」シート、
右側に「最適ポートフォリオU」シート
を置いてください。
反対の位置にすると、「最適ポートフォリオU」シートで〔リセット〕ボタンを押したときに、「最適ポートフォリオU-グラフ」シートが「最適ポートフォリオU」シートに変わってしまいます。
〔接点ポートフォリオ〕ボタン
〔接点ポートフォリオ〕ボタンを押下すると、「最適ポートフォリオU」シートのデータに基づいた、接点ポートフォリオおよび有効フロンティアをグラフ上に表示します。
ボタンを押下するごとに、表示のOn/Off が反転します。
〔効用無差別曲線〕ボタン
〔効用無差別曲線〕ボタンを押下すると、「最適ポートフォリオU」シートのデータに基づいた、効用無差別曲線をグラフ上に表示します。
ボタンを押下するごとに、表示のOn/Off が反転します。
〔最適ポートフォリオ〕ボタン
〔最適ポートフォリオ〕ボタンを押下すると、「最適ポートフォリオU」シートのデータに基づいた、最適ポートフォリオをグラフ上に表示します。(赤色の◆)
ボタンを押下するごとに、表示のOn/Off が反転します。
● 「 オプション 」 シート
各シートの初期値を表示しています。
「投資機会集合」シートの〔更新〕ボタン、その他のシートの 〔リセット〕ボタンを押下すると、このシートに表示されている数値に初期化されます。
このシート内の数値を変更すると、それにともなって各シートの初期値も自動的に変更されます。
〔最初の状態に戻す〕ボタン
〔最初の状態に戻す〕ボタンを押下すると、このシートのデータが本ソフト購入時の最初の状態に戻ります。
それにともなって、各シートの初期値も自動的に最初の状態に戻ります。
・ 本ソフトウエアは、ポートフォリオ理論に基づき、一定の条件のもとでポートフォリオのアセット・アロケーション選択のシュミレーションを行うものです。
前提となるデータ等の差違で結果が大きく異なる可能性がありますので、シミュレーションはあくまで目安としてご利用いただき、ご自分の判断で投資を行ってください。
当研究所はいかなる結果においても損害等の責任はとりかねますのでご了承ください。
・ 計算途中では端数処理をせず、結果は表示桁数以下を四捨五入しています。
・ 計算には、エクセル内蔵の関数を使用しています。入力項目の全ての組合せについて保障されているわけではなく、通常使用されないような値が入力されますと、エラーになったり誤差が大きくなりますのでご注意ください。
・ 本ソフトウエアで使用しているポートフォリオ理論の範囲については、次の項目を使用しています。
平均-分散法(Mean-Variance Method) [Harry Markowitz "Portfolio Selecton(1952,1959)"]
分離定理(Separate Therem) [James Tobin "Liquidity Preference as Behavior Toward Risk(1958)"]
・ 登録済みの資産クラスの相関係数等のデータは、次の資料を参考にしています。
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)
「基本ポートフォリオの検証について」 (2010/6/23) 1973年〜2007年(35年間)のデータより推計
国家公務委員共済組合連合会(KKR) 「平成21年年金財政再計算(付属資料)」
Microsoft Excel 2003 および Excel2007(互換モードで動作)、Excel2010(互換モードで動作)
OSは、Microsoft Windows 7、Vista、XP
PCのメモリーは、512Mバイト以上
上記環境で開発および確認を行なっております。
★ エクセルバージョンに応じた設定方法を画像を用いて解説しています。
下の箇所をクリックするとファイルが開きます。
< 「Excel 2003」および 「Windows-XP」 を使用した場合の設定 >
・ 本ソフトウエアは、マクロを使用しています。エクセルは、標準ではセキュリティが「高」に設定されていますので、マクロの使用ができない場合があります。
その際には、マクロの使用ができるよう次の設定を行なってください。エクセルを立ち上げて、メニューバーの 「ツール」→「マクロ」→「セキュリティ」と進んで、セキュリティレベルを「中」以下に変更してください。
尚、セキュリティを「中」に設定すると、ソフトウエアの起動時に、マクロの有効/無効を聞いてきますので、「マクロを有効にする」のボタンを選択してください。
・ 本ソフトウエアは、エクセルの「ソルバー・ライブラリ」を参照しています。
お客様のPC上にエクセルをインストールしたフォルダ位置が、標準 (C:\Program Files\Microsoft Office)以外の場所にある場合、参照の失敗が起こります。
その際は、付属の ”SETTING-ex2003-a0070.pdf ” ファイルをご覧の上、ソルバー・ライブラリの位置をお客様のPCの環境に合わせて再設定してください。
・ ソフトウエアのサポートは、当研究所ホームページの「サポート」で行なっております。「サポート」上に対応する項目がない場合や、解決されないときは、ホームページの「連絡・問合せ」からお問合せください。
・ サポート内容は、標準でご提供したプログラムに限らせていただきます。エクセル自身の動作に関するものや、標準の動作環境以外でご使用の場合もサポート外となります。
・ ご購入いただいたソフトウエアに、重大な不具合・バグ等がある場合には、販売後1年間、無償でアップデートを行ないます。
・ ご意見・ご感想などお寄せください。当研究所ホームページの「連絡・問合せ」ページをご使用ください。
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連絡先: FPソフトウエア研究所
ホームページ: http://fp-software.com/
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FPソフトウエア研究所のソフトウエアをインストールされる前に、必ず以下のソフトウエア使用許諾契約をお読み頂き、同意される場合のみご使用ください。
□ ソフトウエア使用許諾契約 □
この契約は、お客様が当サイトからダウンロードされるソフトウエアやマニュアルなどの情報(以下「本件ソフトウエア」といいます。)に関し、「FPソフトウエア研究所」(以下「当研究所」といいます。)とお客様との間で締結される契約です。
1.本件ソフトウエアの著作権は、全て当研究所に帰属します。
2.お客様は本件ソフトウエア1個の購入につき、1台のコンピューターシステムで使用できます。他のコンピューターシステムで本件ソフトウエアを使用するときは、別途使用権を取得することが必要です。
3.お客様は、当研究所の事前の同意を得なければ、本件ソフトウエアを複製すること、および改変することはできません。
4.お客様は、本件ソフトウエアを第三者に配布、レンタル、リース、貸与及び譲渡することはできません。
5.当研究所は、お客様、その他の第三者が本件ソフトウエアに関連して直接間接に被ったいかなる損害に対しても、賠償等の一切の責任を負わず、かつ、お客様はこれに対して当研究所を免責するものとします。
「ポートフォリオ理論によるアセット・アロケーション」
・ 2010/08/19 V4.02 発売開始
Microsoft Excel2003、Excel2007、Windows 7、 Vista、XP、は、米国Microsoft
Corporationの登録商標です。
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